「台湾」高雄港線のDoDo火車にイソウロウ

第1部 〜花の都の臨港鉄道〜



港町高雄をぐるり一周。人気の観光列車にイソウロウする。

↑高雄の臨港線をのんびり走る人気列車「DoDo火車」。途中の新光駅では高雄のランドマーク、東帝士85ビルをバックに記念撮影が出来ます☆
 

ご注意

DoDo火車は現在運転を終了しました。

 

台湾第二の都市、高雄駅は南のターミナル。

DoDo火車の出発する高雄駅は台湾第二の都市の玄関。多くの列車が発着し、台北へ北上する列車、屏東や台東へ向かう列車、近郊を走る通勤電車などがひっきりなしに発着して行きます。
 

DoDo火車の切符を買う

 

DoDo火車は台鉄の列車でありながら、駅の切符売り場では無く、高雄駅2Fのマクドナルドにて切符(下画像)を買います。

ハンバーガーやポテトの列の横のカウンターで申し込み、切符を買うのは何とも不思議な気分です〜^^;

DoDo火車は高雄を出発して約1時間30分掛けて高雄の街を一周し、再び高雄に戻る内容で、時間帯によって「點心列車(おやつ列車)」と「正餐列車(食事列車)」の2種類があります。


今回は15:00に高雄を出る「點心列車」にイソウロウします〜

高雄駅第1月台
 

早速切符を片手に第1月台(第1ホーム)に行くと白い車体に賑やかなイラストの載ったDoDo火車が待機していました。

 

DoDo火車のディテール

DoDo火車は1999年から毎年運転されていた観光列車(当時は客車)を更にグレードアップすべく、東部幹線の自強號として活躍していたDR2900の1ユニット(3両)を大改装し、2003年にデビューしました。白い外観に花をふんだんにあしらった塗装はオリジナルからがらっと印象が変わりました。また、夜には窓枠に付けられたネオンが光るようになっています。

(中央下) 日本語で書かれた「高雄は花の都」の文字。高雄を訪れる多くの日本人観光客にも広くアピールしています。登場時のウラ話では、改造を担当した台鐵花蓮機廠にて当初、「高雄がガーデンシティー」としようとしたものの「高雄が
ーデンシティー」と書いてしまい、急遽現行の文字を書いたステッカーを上貼りしたそうです^^;;

DR2900のオリジナル

DR2900は東部幹線の自強號専用気動車(DMU)として1987年に日立で製作された日本生まれの気動車です。DR2800の発展形ともいえる3両1ユニットのステンレス気動車はJR東海のキハ85(ワイドビュー)やKORAILのCDCと同様にカミンズ社のエンジンを搭載し、台北〜台湾東部で活躍中です。
 

車内の様子

 

DoDo火車は「海」をモチーフにした内容となっており、まるで海底にいるかのような内装となっています。また、座席が大幅に改造され、小型のLCDモニターやテーブル付きの4人座席など、高雄の風景を存分に楽しめる仕様になっています。


ちなみに點心列車のメニューであるポップコーンの製造機は中間の2号車にあります(右中央)
 

出発準備中

 


乗客が列車に集まる中、スタッフによって運転準備が行われていました。列車の運転は台鉄の高雄運務段が、食事の提供や車内サービスはマクドナルドのスタッフが担当します。


 

2085次、高雄開車!

 


運転室の添乗許可を頂いていますので、運転室イソウロウ開始です

通常、運転室は解放していないので、横に流れる車窓を楽しむのですが、今回は前から楽しんじゃいます^^;

程なく出発時間となり、DoDo火車「點心列車」こと2085次は定刻で高雄を出発です〜
 

高雄駅を後に

 



列車は高雄駅第1月台をを後にします。これから約1時間半の高雄のぐるり旅です☆


 

高雄駅構内を抜ける



列車はゆっくりと高雄駅の構内を抜けて行きます。西部幹線や屏東線で活躍する列車を横目に広い構内を進みます。

屏東線と別れ

 


複線電化の屏東線と別れ、DoDo火車は高雄臨港線に入ります。
 

鐵路で行く高雄市内観光

 

列車は凱旋路に沿って南下します。緑に囲まれた街並みを20Km/h程度の低速でのんびり走り、高雄の街並みを満喫します。

前鎮車場に接近

 


前方に場内信号機が見えたら、台湾南部では最大の貨物入換駅、前鎮車場です。なお、前鎮車場までの区間は西部幹線からの電気機関車牽引の貨物列車が直接乗り入れできるよう、電化されています。

前鎮車場到着

 

列車は前鎮車場に到着しました。構内には多くの貨車とE300型電機、そして現役で頑張る古豪S200の姿も見えます。

通票を受け取る

 


前鎮車場から高雄港駅までは通票閉塞区間となっています。DoDo火車はここで路牌(タブレット・通票)を受け取ります。

車長(車掌)さんがタブレットを受け取り、ほどなくして出発信号が緑に変わります。

前鎮〜高雄港の通票種別は○(圓形)です。

 

前鎮車場を後に

 


列車は前鎮車場を出発します。前鎮車場からは空港方面に延びる第2臨港線が分岐します。


 

第2臨港線とお別れ

 

列車はしばらく走り、左手に伸びる第2臨港線と分かれます。車内ではドリンクや點心(ポップコーン)が振舞われます。

 

都市の中のローカル線

 



線路が単線になり、列車は市内のローカル線といった雰囲気で走ります。

引込み線を分けながら

 

列車は中島車場に分岐する引込み線を分け、緑の多い沿線を進みます。

 

成功路平交道〜列車も一旦停止

 

進路の先に成功路の大きな踏切が見え、列車も一旦停止します。安全を確認し、中島車場からの支線に合流し、成功路に沿って走ります。
 

成功路に沿って

 

列車は大型車やバイクの行き交う成功路を横目に新光駅を目指します。せわしない成功路とは対照的にゆったりとした時間が流れます。

新光駅到着

 

車長さんがマイクを持ち、新光駅到着の案内放送を始めます。程なく列車は真新しい新光駅に到着しました。
 

新光駅

 

高雄を出てからおよそ30分。新光駅に到着です。背後には高くそびえ立つ東帝士85ビルが新しい高雄を感じさせます
 

新光駅停車中

 



新光駅は展望台を持つ観光用の駅です。現在途中下車や途中乗車は出来ませんが、8分停車の間に展望台からの景色を楽しんだり、写真を撮ったりと楽しめます。

(右上) 運転士さんと車長さんも踏切係りさんを交えてここで一休み

新光駅を発車

 

列車は新光駅を出発。車窓は港湾風景を増しながらのんびりと走ります。

腕木の残る車場〜苓雅寮車場を通過

 

前方に腕木信号機が出れば苓雅寮車場です。ここは軍の施設が隣にあり、軍艦に物資や車両を積み下ろす為の軍用貨物列車の拠点となっています。一昔前はここの腕木信号機も活きていましたが、残念ながら現在は使用されていません。

(7番) 右側に少し見えるホームは戦車積み込み用のホームです。(軍用車を積んだ貨車が停車していましたので全景は自粛しています)
 

線路際の鉄条網


のんびりした臨港線の車窓に物々しい鉄条網が姿を現します。線路の左側に軍施設があり、頑丈な鉄条網で施設を守っています。中国と対峙する台湾にとって高雄港は軍事的にも重要な拠点であるため、このような軍の施設も幾つか存在します。

列車はこのまま海に沿って走り、高雄港駅を目指します。



第2部へJUMP!
(PART2 CLICK HERE)


  トップページへ
HOME